おいしくいただいた豚足を骨格標本にしました。肉は食べ、骨でだしをとって飲み、骨は工作自由研究に。 言葉どおり骨の髄までお世話になりました。
豚足の骨は、ハイヒールがにあう貴婦人のごとくエレガントな骨格です。
豚足の骨格標本の材料
豚足(ツメが切られてないもの)
アセトン 150ml(100円ショップの除光液です)、
歯ブラシ、つまようじ、ポリデント2袋、
ガラスのビン、洗濯ネット、
グルーガン、クギ、台座の板、鍋とか調理グッズなど
※アセトンは、除光液がそのまま使えますが、アセトンフリーじゃないものを選びましょう
作り方1、豚足を食べて骨をとり、骨を煮る
豚足をおいしくいただきます。プリプリしておいしい!
食べるときに骨をとっておきます。小さい骨もあるので、うっかり捨てないように気をつけましょう。
①骨だけを2時間ほど煮ます(1回目の白くにごった汁はトンコツスープです。おいしいので味をつけていただく)
②骨をとりだして、歯ブラシやつまようじなどでできるだけ肉をとります。
①と②の作業を3回くりかえします。
※ 火をつかうときは大人と一緒に作業してくださいね
作り方2、 豚足の軟骨をとかしてから脱脂(あぶら抜き)する
軟骨をとるためにポリデント2袋を入れて一晩つけておきます。
ポリデント後に歯ブラシで骨を洗ってから、アセトンで脱脂します。骨をガラスビンに入れたあと、風通しのいい場所でアセトンを注ぎ、24時間以上つけます。
アセトンを入れたガラスビンは直射日光をさけ、風通しの良い、冷暗所に保管する。
※アセトンは、 高い揮発性(気体になりやすい)があり、引火性の気体になります。火の気や静電気に気をつけて保管してください。冷蔵庫のなかは静電気発生の危険があるためダメです。
アセトンから出したら、骨を水洗いして、洗濯ネットに入れて2~3日外に干します。
洗濯ネットに入れるのは、カラスに骨をうばわれないようにするためです。カラスは敵です。
※使用後のアセトンは、お住まいの地域のゴミ処理方法で処分しましょう。ふたを開けて外に出しておけば蒸発して次の日にはなくなってしまうというウワサもありますが、すみません、私は試してません。
作り方3、豚の足の骨を組み立てる
さあ楽しい骨骨パズルの時間ですよ!
バラバラの骨と骨なので、はじめは困るかもしれませんが、となりあった骨と骨は、精巧なパズルのようにカチッとはまるのです。
まずは大きな骨から試してみましょう。カチッとはまった瞬間は思わず声がでるほど爽快なのです。
やけどに注意しつつグルーガンで骨と骨をつけていきます。
足の指だけを見ても、たくさんの骨でできていることがわかりますね。前指も後指もよく見るとパーツが似ています。
作り方4、豚足の骨を組み立てるとこんなかんじ
だいたいこんな感じで組み立てます(これで正解なのかは自信ありませんが…)
もしわからない場合は『骨の学校』(盛口満・安田守 著)にくわしく説明がのっています。骨に興味があるのならぜひ。おもしろいしオススメですよ。
特にお米つぶくらいの小さな骨をつける場合に、この本は最高に役立ちます。
(小さな骨は紛失しやすいし、そもそも裏側につくので無くても、まあ大丈夫)
どことなく気品があってエレガント。ため息がもれるほど素敵です。
夏休み自由研究に!
もうちょっと手をかけたい場合は、板を用意して、足指がのるところに釘をうちます。グルーガンで固定したら完成!
作業の写真を撮影して作る工程を紙にまとめて書くと最高の自由研究なりますよ。
↑あまりに雑なレポートなので画像を荒くしてお伝えしております。
学校に持っていくときは、壊れないように箱のふたを立てて、袋に入れて運んだら大丈夫だったそうです。
豚足の骨格標本作りについて
以前、三日間アセトンにつけたところ、アセトンのにおいがきつくて大変でした。気にならなくなるまで2週間も干すはめになりま した。
しっかりと脱脂(あぶら抜き)する場合は2~3日つけておいた方がベストですが 長く保存する可能性が低い自由研究ならば1日つけておけばじゅうぶんです。
「骨格標本」として本来ならば骨に穴をあけて針金を通すのでしょうが、今回は高学年の自由研究なのでグルーガンでとめました。
お店で売られている薄切り肉の豚よりもずっとリアルに豚を感じられました。豚の大きさも、まさに手にとって理解できます。
豚に感謝する気持ちが素直にわいてきました。敬意をもって本物の骨をあつかうことで関節の仕組みなど、体の理解が深まります。